最近残業代の件で駆け込みがありました。
都内の飲食店です。
「労基署に入られちゃったけど、どうしよう!」という相談です。
半年に一回くらいあります・・・。
発端は元従業員さんからのタレこみだったのですが、結果的には300万円の残業代未払いを請求されました。
ちなみに労基署は国家権力なので、絶対払うことになります。
悪質な事業主は稀に逮捕もあります。
恐ろしや~。
労基署には逆らってはいけませんよ、ていうか逆らえないけど。
早速書類を確認したのですが、対策をしっかりしていれば一銭も払わずに済んだのに・・・という内容でした。
詳細は後述しますが、その飲食店は社労士は使ってなかったらしい。
早く言ってくれればなんとか出来たのに、なんて社長さんに言ったのですが、社長さんも憔悴しきってました。
真面目な話、労基署に入られてちゃんと労務管理するようになった事例は結構よくあるんですよ。
なので、そうなる前に勉強しっかりしておきましょう!
勉強が面倒なら、専門家に相談だけでもしておきましょう!
(宣伝か~い)
とにかく、残業代対策は3点注意してください。
●一つ目 残業代の金額を明確に!
よく、「残業代込みで歩合給払っている」とか、「ウチはボーナスが残業代だから」とかありますけど、だいたいアウトです。
残業代の金額を従業員さんが分かるように明確にしましょう!
固定残業制を導入しているなら、こんな感じで。
(例)
基本給 20万円
固定残業代 5万円
*固定残業代には34時間分の残業代を含むものとする
↑この*の行重要です!!
●二つ目 書類を整備しましょう!
上記は固定残業制のケースですが、その場合は雇用契約書にしっかり明記しましょう(上記のように)。
また、就業規則への賃金体系の明記も必要です。
これがないと、労基署にはねられます。
つまり、残業代払っていないことになります。
本当ですよ!
●三つ目 残業のルールを知りましょう!
意外とルールを知らない方が多いです。
1日8時間、1週40時間を超えたら1.25倍です。
原則、日曜日始まりの1週間で見ます。
(例)
〇月1日(日)8時間
〇月2日(月)8時間
〇月3日(火)8時間
〇月4日(水)8時間
〇月5日(木)8時間
〇月6日(金)8時間
〇月7日(土)お休み
これは1日8時間なので残業は無さそうですが、1週間だと48時間(6日×8時間)なので実務上は8時間の残業となります。
本当はもっとあるのですが、超長文になりそうなので、この辺で。
またの機会にしたいと思います。
●まとめ
残業代の金額を明確に!
書類を整備しましょう!
残業のルールを知りましょう!
これだけやっておけば、だいぶ違うと思います。
それと、基本的に助成金申請でも残業代の支払いはチェックされます。
例えば人気のキャリアアップ助成金の正社員化コースは12か月分の残業代支払いをチェックされます。
今の時代、色んな意味で労務管理は必須ですね!
また助成金の受給がありました!!研修受講系です!
研修を4か月受けて、その受講期間の賃金を補填してくれるものです。
スキルアップして、助成金ももらえます。
残業代対策無くして、助成金無し、ですね!