テレワーク労務管理編!

2020年3月13日 金曜日

今度はテレワークの労務管理編です。


テレワークは従業員さんが関わるため、トラブル無く運用したいですね。


なのでどの点に気をつければいいか、順に見ていきましょう。


●労働条件の明示


就業の場所の明示が重要です。


テレワークを実施するのが自宅であれば自宅、あるいはサテライトオフィスの場合はその場所といったように、雇用契約書に就業の場所の明記が必要です。


就業の場所を労働者に任せて、本人の都合の良い場所で実施させる場合は「使用者が許可する場所」を追記して許可制にすれば、自由度が上がり会社も事前に確認することが出来ます。


●労働時間の適正な把握


テレワークは会社から離れて作業をするのですが、会社が労働時間を把握する必要があります。


最近では勤怠管理ツールが充実しているので、自社にあったものを導入して管理しておきましょう。


おススメはこちら!



・F-Chair+

https://fchair-plus.jp/


勤怠管理はモチロン、作業画面を撮影して管理者に送信してくれるスグレモノです。


勤怠管理のみ出来るシステム、あるいは在席管理のみ出来るシステムといった感じで別々のシステムが多いですが、これは両方対応可能です。

 

ランダムに撮影なので、ある程度緊張感が保てます。



●中抜けについて


自宅でのテレワークはプライベートに近い場所のため、ちょっと中抜けして用事を済ませたい・・・といった場面が出てきます。


その場合は下記の二つのやり方があります。


①休憩と取り扱う


たとえば1時間中抜けしたら、就業を1時間遅らせる・・・は問題ありません。


例1)

9:00~17:00勤務、12:00~13:00休憩→実働7時間

9:00~18:00勤務

12:00~13:00休憩

15:00~16:00中抜け(休憩)→実働7時間


②時間単位年休を活用する


年次有給休暇は時間単位が使えます。


例2)

9:00~17:00勤務、12:00~13:00休憩→実働7時間

9:00~17:00勤務

12:00~13:00休憩

15:00~16:00中抜け(時間単位年休)→実働7時間


例1よりも上がる時間が早くなりますね。


ただ、時間単位年休を使う場合は労使協定が必要です。


1日単位、半日単位は労使協定無しでも使用可能です。



ちなみに、休憩時間の長さは労働基準法が適用されます。


実働6時間超は45分以上。


実働8時間超は1時間以上です。


6時間丁度は休憩無し、8時間丁度は45分でも大丈夫です。


●残業について


これも労働基準法通りです。


1日8時間、週40時間です。


1週間は就業規則に何も決まりが無ければ日曜日起算となります。


下記はよくある残業の例なので、ご注意ください。


日 お休み

月 実働8時間

火 実働8時間

水 実働8時間

木 実働8時間

金 実働8時間

土 実働8時間


1週間合計48時間で8時間オーバーです。


1日8時間だから残業はないと扱っている場合が多く、注意が必要です。


また、残業をする場合は36協定といった書類を作成し、労基署に届け出が必要となります。



●残業の自己申告について


会社側から見ると、従業員さんが勝手にテレワークをしてしまい、それによって残業となってしまわないかが心配になると思います。


対策として、残業は事前申告制にする方法があります。


どうしても残業が必要な場合は上長の許可をもらう・・・といった具合です。


例)

テレワーク勤務規程(時間外及び休日労働等)


第○条 在宅勤務者が時間外労働、休日労働及び深夜労働をする場合は所定の手続きを経て所属長の許可を受けなければならない。


2 時間外及び休日労働について必要な事項は就業規則第○条 の定めるところによる。


3 時間外、休日及び深夜の労働については、給与規程に基 づき、時間外勤務手当、休日勤務手当及び深夜勤務手当を 支給する。




・・・という感じで規程化しておけば、勝手な残業を防ぐことが出来ます。



また、下記の3つ全てに該当すれば残業と取り扱わなくて大丈夫です。


①上司から時間外労働の指示が出ていない。


②業務量が膨大で、残業必至・・・という訳でもない


③時間外の形跡が無い(時間外にメール送信などの形跡なし)



こうなってくると従業員さんの健康管理や労働実態把握をする必要度が高く、勤怠管理ツールは必須ですね。





さて、色々労務管理を見てきましたが、こういった取り組みはテレワークを導入する為だけではでなく、普段の労務管理を見直すことにもつながります。


積極的に導入を検討してみましょう。


合言葉は「スモールスタート」ですよ!




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テレワークのシステムを教えて!

2020年3月10日 火曜日

先日テレワークについてのブログを掲載したら、結構お問い合わせがあったのでビックリ(笑)


お役に立てればと思い、再び情報提供します。



今回はテレワークのシステムについて。


実際に販売しているシステムはたくさんあるのですが、カテゴリごとのメリットを考えながら導入したほうが間違いが無いです。


分けるとするなら4つ。


①リモートデスクトップ方式


②会社のPCの持ち帰り方式


③仮想デスクトップ方式


④クラウド型アプリ方式




では、早速見て行きましょう。



①リモートデスクトップ方式


簡単に言うと、会社内の自分のPCを家で遠隔で操作するイメージです。


いつも使っているPCなので、データやフォルダの位置もそのままで使えるので非常に使い勝手が良いでしょう。


また、保存するファイルは会社にあるPCに保存されるため、家のPCにはデータが残りません。


よって情報漏えいが起きにくいメリットもあります。


会社のPCにネットがつながっていれば、すぐにでも始められます。


また、安価なものが多いため比較的導入のカベが低いでしょう。


初めてテレワークを導入するといった会社はとてもおススメです。


●製品例


・magicConnect NTTテクノロス(株)


価格は初期費用15,000円+年額18,000円、2004年からサービスを開始しており、国内の導入企業数では最も多いと思われます。


弊所も使ってますが、とてもカンタンで、USBを指すだけ(笑)


https://www.magicconnect.net/



・RemoteWorks  TIS(株)


価格は初期費用0円、年額9,000円~でとも安いです。


ちょっと大丈夫かな?と思いますが、心配無用、TIS(株)は東証一部上場企業です。


しかも早ければ即日導入も可能!

https://www.tis.jp/service_solution/ki_RemoteWorks/





②会社のPCの持ち帰り方式


これはタイトルのまんまですが、会社のノートPCを自宅に持ち帰る方式。


いつも使っているPCを使えるので、テレワーク利用者にとっては負担なく導入でき、費用の負担も軽くて済みます。


ただ、会社のPCを社外に持ち出すことになるので、盗難や紛失による情報漏えいリスクが常に伴います。


実際に導入する際にはしっかりとしたセキュリティ対策を行いましょう。


●製品例


・PacketiX VPN  ソフトイーサ(株)

セキュリティ対策として、VPN*は必須です。


小規模企業向けで、ソフトウェアによるVPN接続。


95,000円~と値段が手ごろで、9年間で5,500社に導入実績、1年間のサポートサービスも。


https://www.softether.jp/1-product/11-vpn


*VPNとはVirtual Private Networkの略で、プラベートに使える回線です。よく公共のWIFIはハッキングの危険性があるなんて言われますが、会社独自の回線を使うことによる安全対策のことです。






③仮想デスクトップ方式


社内のサーバーから提供された仮想デスクトップに、社外のPCから遠隔でログインする方式です。


社外で使うPCは必要最小限の機能だけを持たせ、サーバー側で管理するため、セキュリティの高いテレワークが可能となります。


利用者が自由にソフトウェアをインストールすることを防止したり、OSのアップデートも管理者のみが実行出来たりするので、集中管理が可能です。


ただ、セキュリティ対策としてサーバーを新しく設置する必要があるので、大きな初期コストがかかります。


●製品例


・Amazon WorkSpace アマゾン ウェブ サービス ジャパン(株)


クラウドで動作する仮想デスクトップサービス。


実際に使用した分の料金を支払う時間料金制も選択できるので、小規模での利用が可能。


https://aws.amazon.com/jp/workspaces/






④クラウド型アプリ方式


これはWeb上でクラウド型アプリにアクセスして作業を行うというもの。


データはクラウド上に保存されるので、非常時に会社内の端末が使用できない時でも、他の端末からクラウドにアクセスして作業を再開できるメリットがあります。


既存の社内のシステムに新しいシステムを組み込む必要が無く、基本的にライセンス認証を取得するだけで使えるので導入障壁は低いです。


なかには無料のものもあるので、とにかくコストを抑えたいという会社におススメです。


●製品例


・Office 365


ご存じOfficeを使用出来て、その他スケジュール共有などの機能も活用可能。


オンライン会議機能も有ります。


1ユーザ1,360円/月など


https://www.office.com/?omkt=ja-jp


・MeetingPlaza  NTTテクノロス(株)


テレビ会議システムで14年間で4,000社以上の導入実績。


初期費用30,000円、月額10,000円(5ID)~


https://www.meetingplaza.com/


*これらのサービス、価格は現時点のものです。



いかがでしたか?


システムは簡単に安く導入出来るものが結構ありますね。


ウチは中小企業だからムリ、と諦めずに是非導入を検討してみてください。


弊所もテレワークを導入していますので、不明な点は是非お問い合わせくださいね。



お問い合わせはこちらへ

テレワークを今すぐ始めたい!

2020年3月5日 木曜日

新型コロナウィルスが猛威を振るっています。


飲食店のみならず、イベント会社やコンサルタントの方も売上げ激減とのことです。


イベント、セミナーは中止の嵐ですよね。


また、給食提供事業も厳しいと聞きます。


早く収束しないと日本経済が麻痺してしまう、そんな気さえします。


なんとか、気合で乗り切りましょう!


一方でテレワークですが、大手は電通をはじめテレワークを活用しています。


最近お問い合わせが増えていて、「いったい何をどうすりゃ始められるの?」といったご質問が多いです。


少しでもお役に立てればと思い、ザクッとまとめてみました。


ちなみにウチもテレワークやってますので、運用も含めてアドバイス出来ると思います。


では、早速。




●システムは何を使うか


パソコンに本格的なテレワークシステムをインストールすると時間もコストもかかります。

おススメはマジックコネクトです。


・マジックコネクト

https://www.magicconnect.net/


簡単に言うとUSBを自宅のパソコンに刺すだけで会社のパソコンを操作できます。


イメージ的には会社のパソコンをリモートで動かす感じです。


これなら、即日開始が可能です。


ちなみに、価格は年間18,000円で、月間1,500円から使用できます。


また、自宅のパソコンに会社のパソコンのデータをダウンロード出来ない仕組みになっているので、セキュリティ面も安心です。




●管理ツール


・F-Chair+

https://fchair-plus.jp/


勤怠管理が出来るだけでなく、作業画面を撮影して管理者に送信してくれるスグレモノです。


ランダムに撮影なので、ある程度緊張感が保てます。


・ハングアウトMEET

https://gsuite.google.co.jp/intl/ja/products/meet/


グーグルが出しているテレビ電話ツールです。


自宅で作業している従業員さんを確認出来ます。


テレビ会議にも対応していて、無料お試し期間もあります。




●テレワーク規程について


決めることは結構あります。


・対象者・・・ (例) 上長が認めた者。試用期間中の方は対象外など。


・運用方法・・・ (例) 希望者は所定の申請書に記入し上長に提出など。


・経費関連・・・ (例) 定期代などの交通費、自宅のプロバイダー代、水光熱費はどうするかなど。


・システム関連・・・ (例) 会社の指定したシステムを使用し、勝手に他のソフト・アプリをインストールしないなど。


円滑に運用出来るようにする為に、最低限の規程は必要です。


不明な点は弊所までお問い合わせくださいね。



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●まとめ

上記の紹介したシステムはほんの一例です。


最近は様々なシステムがあるので、ネット検索もおススメです。


テレワーク開始のコツは「まず、始めて見る」に尽きます。


やっていく中で色々な課題が見つかり、少しづつ自社に会ったやり方になっていくので、まずはスモールスタートを意識しましょう。


なので、全社で一斉に・・・というよりは、導入しやすい部署からテスト運用した方が失敗は少ないでしょう。


それと、スケジュール管理も重要です。


どの部署がいつからいつまでテレワークを実施するのか、会社への出勤は週1日か、それとも完全テレワークかなどある程度スケジュールを立てて、全員で共有しておく必要があります。


また、当たり前と言えば当たり前ですが、コミュニケーションの量は若干減ります。


やはり一緒の職場だとささいな事でも口頭で確認出来たのが、テレワークだとメール、チャット、電話がメインの会話ツールとなります。


上司、部下ともに意識的にコミュニケーションを取るようにして、不明な点は曖昧にしないといった意識付けも重要です。



・・・・・と色々テレワークを見てきましたが、従業員さんのモチベーションアップ効果は確実にあります。


通勤時間の往復分が有効活用出来て、女性からは服装やお化粧に気を使わなくて良いから精神的に楽といった声も有ります。


臨時で休校になってしまい困っているお母さんもいると思いますが、テレワークで家にいることで子供が大人しくしているケースも多いようです。



それと、少し話が変わりますがテレワークに合わせて、フレックスタイムも相乗効果があります。


ただ、ちょっと長くなったので、またの機会にご紹介しますね。



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