2019年10月 のアーカイブ

就業規則の本当のメリット

2019年10月30日 水曜日

みなさん、台風大丈夫でしたか?


私が住む埼玉県は無事だった所、川が氾濫した所など様々でした。

まだ普段の生活に戻れていない方もいると思いますが、少しでも早い復興をお祈りしております。



今日は就業規則について。

最近働き方改革からか、就業規則の受注やお問合せが増えています。

とても良い傾向だと思います。

「就業規則ってなんか面倒なんだよね~」とか

「無くても問題無いよね」とか言われる社長さんもいますが、実は無くてはならないものなんです。


そもそも、就業規則は会社を守る効果がとても大きいんですよね。


多分、面倒と言われているのは、就業規則があっても経営に効果無いでしょ的な発想があるのではないでしょうか。

ちなみに、就業規則は従業員(パート・アルバイト含めて)10人以上の会社は作成、周知する義務があります。

この10人ていうのが、まとめづらくなる人数なんですね。

例えば2~3人位の規模であれば社長と毎日顔を合わせるし、社長が何を考えているかが大体分かります。


あうんの呼吸的な。


ただ、10人位になると社長の想いや考えを知らない人が増えてきます。

なので、会社のルールを明文化して、みんなに知らせておく必要があるんです。

あと、よく問い合わせのある事で会社にルールが無いとアタフタしてしまうケースがあります。

例えば・・・。


〇従業員さんのお父さんが亡くなった。慶弔休暇の日数どうする?

→5日?6日?遠方の場合は?


〇従業員さんが風邪で1日休んだ。

→1日分減給、1万円?それとも月給日割り?その他の方法?


〇従業員さんが退職で10日のみ出勤。

→10日分のお給料の計算は?


〇有給ってあるの?

→何日分あるか?入社後1か月で求められたら?5年在籍の人は?


〇賞与、退職金てあるの?

→あるのであれば在籍何年後?支払時期は?何か月分?業績悪化の場合は?


〇社員がうつ病で休職、いつまで?

→3か月?4か月?休職期間過ぎても治らなかったら?強制退職?



こういった”あるある”な出来事について、事前に会社のルールがあれば経営がスムーズに回ります。


また、従業員さんが会社を信用するようになります。


これが「全部オレがルールブックだ」と社長が言ってしまうと、ブラック企業とかなんとか言われてしまう可能性があります。



そして、よく言われるのが「就業規則があれば裁判で戦える」というものです。

いやいや、ウチはみんな仲良いからトラブルなんて無いよ、という会社も注意が必要です。

例えば定額残業制、ルールが就業規則に明記して無いと無効の可能性があります。

記載が無いばかりに残業代200万円支払いになった・・・なんてザラにあります。。


ペナルティといった減給も、就業規則が無いと違法です。


「遅刻はペナルティで1回あたり1万円だ!」とかヤバいです。


労基署が動く案件になりますし、SNSで情報バラマキなど、労働者は最近色んなカードを持ってますから。



助成金も就業規則が必要なものばかりです。


色んな意味で就業規則は必要なので、まずは動きましょう!


会社を守るためにですよ!


助成金の受給が続いています。

ウチの顧問先で建設関係の会社さんです。

ひとつ目は57万円で、正社員への転換の助成金です。
支給決定通知書(職定20万円、転換57万円)_page-0002
二つ目は研修受講や、健康診断(歯科検診)の助成金です。

支給決定通知書(職定20万円、転換57万円)_page-0001両方とも就業規則にルールを明記する必要があります。

就業規則を整備して、しっかり経営を行って参りましょう

タレこみで労基署が来た!!残業代の計算!

2019年10月15日 火曜日


最近残業代の件で駆け込みがありました。


都内の飲食店です。


「労基署に入られちゃったけど、どうしよう!」という相談です。


半年に一回くらいあります・・・。


発端は元従業員さんからのタレこみだったのですが、結果的には300万円の残業代未払いを請求されました。


ちなみに労基署は国家権力なので、絶対払うことになります。


悪質な事業主は稀に逮捕もあります。


恐ろしや~。


労基署には逆らってはいけませんよ、ていうか逆らえないけど。


早速書類を確認したのですが、対策をしっかりしていれば一銭も払わずに済んだのに・・・という内容でした。


詳細は後述しますが、その飲食店は社労士は使ってなかったらしい。


早く言ってくれればなんとか出来たのに、なんて社長さんに言ったのですが、社長さんも憔悴しきってました。


真面目な話、労基署に入られてちゃんと労務管理するようになった事例は結構よくあるんですよ。



なので、そうなる前に勉強しっかりしておきましょう!


勉強が面倒なら、専門家に相談だけでもしておきましょう!

(宣伝か~い)




とにかく、残業代対策は3点注意してください。


●一つ目 残業代の金額を明確に!


よく、「残業代込みで歩合給払っている」とか、「ウチはボーナスが残業代だから」とかありますけど、だいたいアウトです。


残業代の金額を従業員さんが分かるように明確にしましょう!


固定残業制を導入しているなら、こんな感じで。


(例)

基本給 20万円


固定残業代 5万円


*固定残業代には34時間分の残業代を含むものとする

↑この*の行重要です!!


●二つ目 書類を整備しましょう!


上記は固定残業制のケースですが、その場合は雇用契約書にしっかり明記しましょう(上記のように)。


また、就業規則への賃金体系の明記も必要です。


これがないと、労基署にはねられます。


つまり、残業代払っていないことになります。


本当ですよ!



●三つ目 残業のルールを知りましょう!


意外とルールを知らない方が多いです。


1日8時間、1週40時間を超えたら1.25倍です。


原則、日曜日始まりの1週間で見ます。


(例)

〇月1日()8時間

〇月2)8時間

〇月3)8時間

〇月4)8時間

〇月5)8時間

〇月6)8時間

〇月7)お休み


これは1日8時間なので残業は無さそうですが、1週間だと48時間(6日×8時間)なので実務上は8時間の残業となります。




本当はもっとあるのですが、超長文になりそうなので、この辺で。


またの機会にしたいと思います。


●まとめ


残業代の金額を明確に!

書類を整備しましょう!

残業のルールを知りましょう!


これだけやっておけば、だいぶ違うと思います。




それと、基本的に助成金申請でも残業代の支払いはチェックされます。


例えば人気のキャリアアップ助成金の正社員化コースは12か月分の残業代支払いをチェックされます。


今の時代、色んな意味で労務管理は必須ですね!


183.180.146.215 (1)






また助成金の受給がありました!!研修受講系です!


決定通知 藤野さん(人材育成)




研修を4か月受けて、その受講期間の賃金を補填してくれるものです。


スキルアップして、助成金ももらえます。


残業代対策無くして、助成金無し、ですね!





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